満席ネイルサロン=人気サロン?その思い込みが赤字を招く理由
- ネイルサロン経営

目次
満席サロンを目指して売上の頭打ちを迎えてしまった方へ

このコラムでは満席ネイルサロンを築いた先に売上の頭打ちを迎えてしまった。
人を雇っていきたいけれど、本当にこのままスタッフを雇っていっていいのだろうか?
そんな不安を抱えているネイルサロンオーナーさん、
もしくは
一生懸命働いて、予約をびっしり埋めても平均月商70万円~80万円台が精一杯。
繁忙期には運よく100万円に届くこともあるけれど、それが続くわけではない。
「集客や売上に頭打ち」を感じながら日々の経営を続けているネイルサロンオーナーさんに向けて書いたのでぜひ、最後までお読みください。
満席ネイルサロンでもうこれ以上自分の予約は取れない。もっと売上を上げるためには?

そんなときに考えがちなのが
「スタッフを雇えば売上は2倍になるはず」という期待。
けれど、現実はそう甘くありません。
例えば単価が1万円で現在平均月商70万円だとすると、2倍の月商140万円にするには140人の集客が必要です。
スタッフ分の集客をしようとすれば広告費は膨らみ、利益はあっという間に削られてしまう。
個人ネイルサロンでは、そのやり方ではうまくいかないのです。
しかも多くのスタッフは、オーナーと同じ単価の1万円が取れるわけではありません。
むしろ単価が下がり、赤字スタッフの補填で苦しくなるケースが後を絶ちません。
「雇ったのに利益が残らない」
そんなサロンが増えてしまうのは、お客様の数をたくさん集めようとする考え方に原因があります。
では、どうすれば月商70万円の壁を突破し、売上を数倍に伸ばすことができるのでしょうか?
その答えは「がむしゃらに働くこと」ではなく、経営の仕組みを整えることにあります。
今回は、その壁を超えようとする時に多くのオーナーが陥る問題やスタッフ雇用に潜む“隠れコスト”や満席サロンの罠、そして人を雇っても利益が残るネイルサロン経営について詳しくお伝えします。
多くのネイルサロンオーナーが見落としている現実

「満席に近いサロンを順調に作ってきた。
このまま人を雇えば売上は一気に伸びるはず」
「二人でやれば単純に売上も2倍になるはず」
「売上2倍とまではいかないけど1.5倍くらいになったらいいな」
そう考えてスタッフを採用するオーナーさんが多いですが、現実はまったく違います。
「満席サロンの罠」
満席サロン=人気サロン?大間違い
「予約がいっぱいだから人気サロン」
「満席になったから人を雇えばもっと伸びる」
実はこれが、大きな勘違いです。
お一人サロンの“満席”のカラクリ
お一人サロンの満席は、人気の証拠ではありません。
単に「オーナー一人の枠が少ないから」埋まっていただけ。
スタッフを増やしたからといって、予約がそのまま2倍になるなんてことはありません。
むしろ空席が増え、赤字に転落するケースがほとんどです。
数字が示す現実
調査によると、ネイルサロンに通っている人は 全体のわずか6.8%。

つまり「ネイルをやる層」自体が小さい市場で、サロン同士が限られたお客様を取り合っているだけなのです。
満席だからといって「需要がある」とは限らない。
その思い込みが、経営を赤字に導く“罠”になっています。
本当に需要があるのは?
爪の悩みや手のシワ・シミ、指の黒ずみ、冷え、老化…。
実は、ネイルをしない層の中にこそ、圧倒的な潜在需要があります。
- 爪や手に悩みを抱えている人:42.8%
- 手の老化を感じている女性:88%

つまり「需要があるのはネイルではなく、悩み解決」。
ここをメインメニューに変えていくことが、サロンを成長させる唯一の道なのです。
まとめ
満席=人気サロンではありません。
本当に伸ばしたいなら「需要があるものをメインにする」こと。
これが、月商70万円の壁を突破して次のステージに進む第一歩です。
見えない“隠れコスト”の正体

いざ、人を雇うときに必要なのは給与だけではありません。
実際には、“見えないコスト”が想像以上にかかるのです。
スタッフを雇うときに発生する代表的な隠れコストを整理してみましょう。
- 求人広告や採用コスト
- 新人教育にかかる時間とリソース
- 材料や消耗品の増加
- 社会保険や交通費
- 突然の欠勤や離職リスク
そして、意外に知られていないのが、雇用にかかる法律上の義務と、その対応にかかる専門家コストです。
法律が求める「最低限の雇用ルール」

たとえアルバイト・パートでも、法律上はれっきとした労働者です。
- 雇用保険への加入が必要(週20時間以上勤務などの条件に該当する場合)
- 有給休暇を与える義務(勤務日数・勤続年数に応じて発生)
- 労働条件通知書や雇用契約書の交付義務
「アルバイトだから」「時給だから関係ない」では済まされません。
もし労働者から権利を主張されたときに適切に対応できなければ、トラブルや法的リスクに発展してしまいます。
専門家に頼るコストも隠れコストになる

こうしたリスクを避けるため、多くのサロンオーナーは社労士や税理士に相談・依頼することになります。
- 労働条件通知書や雇用契約書の作成
- 給与計算や勤怠管理
- 雇用保険や社会保険の手続き
- 労働トラブル発生時のアドバイス
これらもすべて「見えないコスト」としてのしかかってきます。
給与計算のミスや契約書の不備は、スタッフとの信頼関係を一瞬で崩す原因になりかねません。
ネイルサロン経営の安定を守るためには、専門家に相談する費用も含めて見積もっておく必要があるのです。
まとめ
スタッフを雇うときにかかるのは「人件費」だけではありません。
求人費用や教育の負担だけでなく、法律に基づく義務や専門家に頼むコストまで含めて考えなければ、赤字経営に陥ってしまいます。
「知らなかった」では済まされない世界です。
だからこそ、雇用に踏み出す前に経営の仕組みを学ぶことが欠かせません。
もうひとつ、多くのネイルサロンで起こっている“見えない落とし穴”について触れたいと思います。
「情」で繋がる雇用関係

長年一緒に働いてきたスタッフ。
「辞められたら困るから…」と、利益が出ていなくても雇用を続けてしまう。
オーナーとスタッフがお互いに依存し合い、情だけで繋がっている。
こういう関係、実は少なくありません。
その環境に新しい人が入るとどうなるか?

実は、そういうサロンに新しく入ってきたメンバーは育ちません。
なぜなら、サロン自体が成長していないからです。
成長しないサロンに未来を感じられず、早々に見限って辞めていく。
あるいは逆に、ズブズブとした「ぬるい空気」に慣れてしまい、居心地だけを求めて居座る人材に変わってしまう。
結果として、サロンの利益は増えず、むしろ赤字が膨らむばかり。
オーナーも現場に縛られ続け、経営が一向に変わらないのです。
仕組みのない雇用は“最悪のシナリオ”
「人を雇っているからサロンは成長しているはず」
そう思うかもしれませんが、利益も出ず人も育たないサロンは、ただ依存関係を長引かせているだけ。
それは、オーナーにとってもスタッフにとっても、何のプラスにもならない最悪のシナリオです。
なぜスタッフはすぐ辞めてしまうのか?定着しないサロンの共通点

これまでのコラムでは、
「一人サロンはなぜ70万円で限界を迎えるのか」
「人件費だけじゃない!隠れコスト」
についてお話しました。
今回の章では、多くのオーナーを悩ませている 「スタッフが定着しない問題」 に焦点を当てます。
1.採用してもすぐ辞めてしまう現実

せっかくお金も時間もかけて採用したスタッフが、数ヶ月〜1年を経たずに辞めてしまう…。
そんな経験をしたオーナーさんも多いのではないでしょうか。
離職が繰り返されると、
✅採用コストが無駄になる
✅教育にかけた時間が失われる
✅サロンの雰囲気が不安定になる
結果として、オーナー自身の疲弊と赤字経営を招きます。
2.採用段階の「見極め不足」

多くの離職は、実は採用段階で決まっています。
- 採用の軸がなく「なんとなく」で採用してしまう
- 履歴書や職務経歴書を正しく読み取れていない
- 面接で本音を引き出せず、人柄や価値観のミスマッチが起こる
「とにかく人手が欲しい」と焦って採用すると、定着しないスタッフを抱えるリスクが一気に高まります。
3.人が定着しないネイルサロンの特徴

採用の後も、辞めやすい職場には共通点があります。
- オーナーと同じ働き方を求めすぎてしまう
- 売上だけのプレッシャーをかけるが仕組みがない
- 将来のキャリアや成長の道筋を提示できていない
スタッフに「ここにいても未来が見えない」と思わせてしまうと、定着は難しくなります。
4.労務知識不足が「辞められる理由」にもなる

実は、スタッフの離職は「人間関係」や「働き方」だけが理由ではありません。
オーナーが労務知識を知らないことで、信頼を失い辞められるケースも多いのです。
自分がまともなネイルサロンで勤めたことがない、労務や法整備が整ってないところでスタッフとして働いていたひとたちが、そのままサロンオーナーとして独立する。
そうなると、労務管理の知識がないまま、勉強をしないままスタッフを採用してしまうため、同じようなブラックサロンを作っていまい、うまくいかなくなってしまうのです。
例えば…
- 雇用保険にいれない
- 有給休暇を取らせない
- 雇用契約書や労働条件通知書を交付しない
- 給与計算や残業代の扱いに誤りがある
これらは前述でもお伝えしている通り、「アルバイトだから関係ない」では済まされません。
労働基準法に基づく義務であり、守らなければスタッフは当然不信感を抱きます。
実際に権利を主張されたときに対応できずトラブル化するケースも珍しくありません。
その結果、辞められてしまうだけでなく、悪い評判が広まるリスクすらあります。
だからこそ、サロンオーナーは社労士や税理士など専門家に相談し、労務を整えるコストも含めて経営を考える必要があります。
5.人が辞めても回る仕組みが必要

もちろん、どれだけ準備してもスタッフが辞めることはあります。
大切なのは 「人が辞めても回る仕組み」 を持っていることです。
✅誰でも売れるメニュー設計
✅教育マニュアル化
✅健全な給与・歩合制度
こうした仕組みが整っていれば、スタッフが入れ替わってもサロンは安定し、オーナーが疲弊することはありません。
まとめ
「人を雇えば売上が伸びる」と思っても、現実は簡単ではありません。
採用の見極め不足や職場環境だけでなく、オーナー自身の労務知識不足がスタッフの離職を招く大きな要因になります。
だからこそ、採用と労務、教育の仕組みを経営の一部として捉える視点が欠かせません。
「業務委託にすれば楽になる?」その落とし穴とは

これまでのコラムで「70万の壁」「隠れコスト」「スタッフ離職問題」についてお話してきました。
ここで多くのオーナーさんが最後に考えるのが、「じゃあ業務委託にすればいいじゃないか」という選択です。
確かに、業務委託には表面的なメリットがあります。
- 歩合制だから、売上の◯◯%を払えばいい
- スタッフは空いた時間だけ働けばいい
- オーナーも人件費の固定負担が減る
「雇用するよりも楽そう」と思えるかもしれません。
しかし、ここに大きな落とし穴があるのです。
1.業務委託は「自由」だからこそ制御できない

業務委託の最大の特徴は「自由」です。
好きな時間に出勤し、働きたい分だけ働く。
一見するとオーナーもスタッフも楽に感じますが、ここに大きな問題が潜んでいます。
👉オーナーは「もっと入って欲しい」と思っても強く言えません。
👉スタッフは自分の都合を優先できるため、サロンのために頑張ろうという意識が育ちにくい。
結果として、サロン全体の売上やサービスの安定感は大きく欠けてしまいます。
3.優秀なスタッフほど「独立」していく

さらに業務委託にはもうひとつ大きなリスクがあります。
オーナーにとってありがたい存在でもある「自分でお客様をたくさんつけ、売上を作ってくれる」業務委託スタッフ。
しかし、実は、このタイプほど独立リスクが高いのです。
なぜなら、彼らは「お客様は自分が集めたもの」と思っています。
サロンへの帰属意識がなく、「だったら、自分の店を持てばもっと自由に、もっと利益が残る」と考えるのは自然な流れです。
つまり、育ってきた人材が最終的にサロンを離れてしまう構造を、自分で作ってしまっているのです。
3.「一人一人が社長」の集まりになってしまう

業務委託の世界を例えるなら、「シェアオフィスに集まったフリーランス集団」のようなもの。
同じ空間にいても、一人一人が自分の利益だけを考える社長。
そこにはチームで大きくなる力も、ブランドを一緒に育てていく意識も育ちにくいのです。
「今日はこの人が来てるから賑やか」
「明日はこの人が休むからサロンが回らない」
そんな不安定な経営になってしまうのが、業務委託の最大の落とし穴です。
4.本当にサロンを大きくしたいなら社員を前提としたスタッフを採用

もしオーナーが「サロンを自分一人の限界から大きくしたい」と本気で思うなら、業務委託ではなく仕組みと育成を前提にした採用を選ぶべきです。
✅チームで売上を作る設計
✅サロンに貢献する意識を育てる教育
✅誰がいても安定して回る仕組み
これがなければ、一人サロンの延長戦を抜け出すことはできません。
5.社員で構成されているチームと業務委託で構成されているチームの格差

業務委託は“自分のライフバランス優先”
社員は“会社の成功を優先する”
同じ「人材」でも、サロンの未来を左右するほどの違いがあります。
業務委託の根本にあるのは
《自分のライフバランスが最優先》 という価値観です。
- 自分の都合で働く
- 空いている時間で稼ぐ
- 入った売上の分だけ歩合をもらう
- 「責任」ではなく「条件」でつながっている関係
だから、彼女たちの行動基準は
“サロンの成果”ではなく “自分の得”が最優先。
その結果サロンでは、
- 売上が読めない
- お客様が担当者についてしまう
- チームとしての生産性が上がらない
- オーナーだけが疲弊していく
という未来が待っています。
社員という働き方の本質

一方、社員の根本は
《会社への貢献・責任・成果》 です。
- チームで目標達成する意識がある
- サロン全体の利益を考える
- 任せられるほど育つ
- 長期的視点で動ける
つまり行動基準が
“自分”ではなく “会社の成果” に向いています。
人材が同じ「技術者」でも、ベクトルが180度違うのです。
同じ人数でも
同じスキルでも
同じメニューでも
チームの構造が違うだけで「成果の桁」が変わります。
だからオーナー自身が頑張らなくても売上が積み上がるのは、社員チームのサロンだけなのです。
結論
業務委託を並べても、オーナーの負担が増えるだけで未来は変わりません。
サロンを組織として成功させたいなら、“社員を育てられる経営”に切り替えること。
ここからしかオーナーが自由になる未来は始まりません。
まとめ
「業務委託にすれば楽になる」と思うのは自然ですが、その実態は「一人一人が社長」であり、サロンに帰属する意識は薄くなります。
優秀なスタッフほど独立し、残るのは「とりあえず働く人」ばかり。
そんなサロン経営は長く安定するはずがありません。
サロンを本当に成長させたいなら、経営の仕組みを学び、雇用と育成でチームを作ることが欠かせないのです。
安売りはサロンを壊す?小規模サロンが高単価を選ぶべき理由

広告を出してもホットペッパーなどで集客の予算をあげても、必ずしもお客様が倍増するとは限りません。
そこで「キャンペーンで安くすればいい」「モニターを募集すれば集まるだろう」と考えてしまうオーナーさんは多いです。
確かに一時的には集客できます。
でも、その代償は想像以上に大きいのです。
1.安売りは「質の悪いお客様」を呼び寄せる

値下げやキャンペーンを打ち出すと、必ず「お得感」に惹かれるお客様が集まります。
もちろん全員が悪いわけではありません。
ですが、その中には「安いから来ただけ」という人が確実に混ざります。
こうした層は、少しの不満でもすぐにクレームを入れる傾向があります。
「この価格でここまでしてくれないの?」
「安いのにサービスが足りない!」
結果として、クレームが増えるサロンになってしまうのです。
2.クレームはオーナーもスタッフの心を蝕む

お客様の質が悪くなると、最も影響を受けるのは現場で働くスタッフです。
- 細かい要求やクレームをぶつけられる
- 「安いから来ただけ」と思われ、感謝されない
- 施術しても「また安くして」と言われる
こうした状況が続くと、スタッフは自信を持てなくなります。
「私の技術が悪いのかな?」と自己肯定感を失い、やがて疲弊してしまうのです。
そして最悪の場合、「このサロンで働く意味がない」と感じて辞めてしまうのです。
3.安売りは「経営」だけでなく「人材」も壊す

安売りがもたらす問題は、単に利益が減るだけではありません。
スタッフのモチベーション低下と離職を招くという、経営にとって致命的な影響があります。
「価格を下げればお客様が来る」という一時的な安心感は、サロンにとっては長期的なダメージでしかありません。
4.高単価戦略こそが最強の解決策

ではどうすればいいのか?
答えは明確です。
小規模サロンこそ、高単価戦略を選ぶべきです。
- 高単価を支払うお客様は「品質や価値」を求めている
- 少数でも十分な売上になるから人手が少なくても回る
- クレームが少なく、満足度の高いお客様はリピーターになりやすい
- スタッフは「自分の技術に価値を感じてもらえる」ことで自信がつく
結果として、サロン全体が安定し、スタッフが定着し、長く成長を続けることができるのです。
まとめ
安売りやキャンペーンは、一見「楽な集客」に見えます。
しかし実際には「質の悪いお客様」を集め、クレームを増やし、スタッフの自己肯定感を奪い、やがて離職につながります。
だからこそ小規模サロンは「高単価 × 少数の良質な顧客」という戦略を選ぶべきなのです。
安売りで疲弊する経営から抜け出し、スタッフが誇りを持って働けるサロンへ。
そのために必要な「高単価サロン経営の仕組み」について、リプロネイル深爪矯正サロン経営アカデミーの説明会で詳しくお伝えします。
まずは月商70万円の壁を突破してお一人ネイルサロンを卒業するための経営のヒントを手に入れましょう。

